Uncategorized

当社事例による集客多角化の導入プロセス Case3

100%自社運用の集客多角化の実際の手順とは?

前回Case2で説明した通り、事業の拡大プロセスごとに集客プロセスの変遷を説明しました。実はその際に行っていたDMの作成や印刷の手配、現在のネット広告の運用も含めて当社から全て自社で行っています。

Webサイトの作成も自社で行い、マーケティングに関して外注している部分は印刷会社のサービスを利用するくらいで他はほぼ内部で行っています。

広告代理店に関しては採用においてリクルートさんを使っていますが、自社の集客においては広告代理店は利用していません。

ここで先に断っておきたいのは、必ずしもこだわってそうしてきたわけではなく、結果的に自社で100%運用していただけというのが正直な所です。

そのため、今後も広告代理店さんに協力してもらってマーケティングを行う可能性は十分にあります。また、このまま内製化したまま進む可能性も同じようにあります。

ただし、内製化していた事で結果として集客が多角化できたという点は否めません。

それはよくも悪くも他社に依存せずにマーケティングができていたため、その時の時流に乗って好き勝手にテストを行う事ができたからです。

ここでは実際にどのように集客多角化を内製化して進めてきたかを説明します。

Case3_自社運用での集客多角化

自社運用というのは基本的には例えばDMの制作であればDMのデザインも自社で行います。FAXDMやハガキDM、パンフレットの制作まで全て自社で行っています。

また、Webサイトの制作も自社で行っています。Webサイトの制作に伴うネット広告の運用も自社で行います。唯一明らかに外注を使うのはDMの印刷会社への発注くらいです。

広告制作のハードルを細分化

DM等の広告を自社で制作するにあたりハードルとなる部分がいくつかあります。主だった点では下記のようなハードルがあるかと考えます。

・デザインのハードル

・クリエイティブのハードル

・出稿のハードル

・ITのハードル

・時間のハードル

デザインのハードルはやはりDM等をデザイナーがいない状態で作れるのか?という面でのハードルです。

クリエイティブのハードルはどのようなメッセージをDMに記載すべきかというハードルです。

出稿のハードルは作成したDM等の原稿を印刷会社に提出する段取りのハードルです。

ITのハードルはWebサイトの制作やデザインソフトの使用方法等の技術的なハードルです。

時間のハードルはこれらの作業が果たして進める時間があるのかという時間的なハードルです。

簡単にしてくれるツール

こういった問題は全てを「プロ並み」にきちんとやろうと思っていると永遠にできるようにはなりません。

もちろん適当な内容のDMは出せませんが、現在では様々なツールがあり、それなりの内容であればそこまで深い技術を追求しなくても作る事ができます。

大手企業が世界に向けてとかナショナルブランドとして訴求するのであればきちんとしたデザイナーが全て入ってデザインすべきだと思いますし、それに見合う予算もあるのでそうすればいいと思います。

また、相手にする顧客数も国民全体等のマスをターゲットにするので、適当なものは出せないというのもわかります。ですが、我々が法人向けに訴求する小さなマーケットに絞るのであればそこまでの物は必要ありません。

これらのハードルを解決してくれるのはツールです。例えば画像制作であればPhotoshopやIllustoratorのようなソフトを使うのが一般的でしたが、現在ではCanvaのような簡易で画像やイラストが作れるツールがあります。

DMの印刷の入稿に関してもラクスルを使えばPowerpointのテンプレートが用意されておりそちらをPDF化すれば入稿が可能です。

Webサイトに関してもWordpress等の少し勉強すればブログ感覚でサイトを作れるツールがあります。いずれも多少の勉強期間は必要ですが、何カ月もかかってマスターするものではありません。

数日集中してさわれば覚えられるものばかりです。従業員の中に数人こういった作業が好きな人がいればその人に覚えてもらえば十分に対応可能です。

目的は広告の制作ではなく集客

自社で広告を制作することによりデザインや表現の制作や変更に自由が利くようになります。ただし、あくまでプロ並みの作業はできませんのでいつまでもクリエイティブの品質に固執してもいけません。

広告の目的は「良い広告を作る」事ではなく「集客」です。極端な話、集客さえできれば全て文章の手紙形式のDMでもいいのです。デザインや体裁にこだわり過ぎず、集客多角化のアタリを探すデータ収集や検証にまず重きを置いてテストをすべきだと思います。

Webも含めて自社制作

当社の場合はサービスWebサイトも自社で制作していました。こちらは時間がかかりすぎるケースもあれば外注してしまうのも手だと思います。

しかし、Web制作会社も継続収入が欲しいので更新作業は別途見積としていたり、更新がしづらいサイトにしていたりとこちらの都合を考慮して制作してくれないケースもあります。

理想は最初は自社構築で、ある程度デザインが固まって反響も取れたら体裁や使いやすさを追求するために外注というプロセスでもいいかと思います。

なお、Wordpress以外にもアメーバオウンドやペライチのようなより簡単なWeb制作ツールもありますのでそちらも参考になさってください。

なお、あまりに簡易なツールでさらっと作ると、簡素すぎたり信用を失う体裁になってしまいますので、サービス紹介や事例等のコンテンツの量だけは一定程度作る事をおすすめします。

多角化を形作るまではノイズが少ない方がいい

自社での広告制作を行うメリットは様々な媒体を自由に試す事が出来る点にあります。DMの制作を広告代理店に依頼すると、例えばそのデザインを勝手に他の媒体でも使っていいかというと問題になるケースもあります。

広告代理店は当然自分達が得意な分野の媒体を使いたがりますので、ネット広告の代理店は紙媒体のDMの提案はあまりしませんし、逆も然りです。

また、広告ではない案件マッチングサイト等の集客ツ―ルの活用は広告代理店とは無関係な分野のため当然提案はしてくれません。

そのため、集客の多角化を進めたいにも関わらず余計な提案を継続的に受ける事になり、ノイズが多い状況になります。そうすると付き合いやしがらみから思い通りに集客の多角化が進まない可能性があります。

ノイズをある程度シャットアウトして、客観的な視点で集客の多角化を進めるという点では自社での制作運用というのはとても効率的な判断であったと思います。

広告代理店に依頼するのであれば勝ちパターンがわかってからの依頼でも遅くないと考えます。当社でも今後より最適な広告制作を追求していくにあたり広告代理店を利用する事は検討しています。

それでもどの媒体にいくら使うかを当社の判断で決めてお願いをするという明確な基準の基に依頼するつもりです。

データ分析を誰がやり、誰がモニタリングするかが難しい

集客の難しい所は同じ方法がいつまでも同じ反響である事がないという点にあります。顧客のニーズの変化や商品やサービスの変化に伴い集客チャネルも変更していく必要があるケースがあります。

そのため、日常の集客活動の反響について恒常的にモニタリングしていく必要があります。また、新しい媒体やクリエイティブを試した時は反響率をきちんと分析していく必要があります。

ここで手を抜くとずっと同じやり方を繰り返す事になり、いつの間にか反響率の低い広告費を垂れ流し続けるケースがありますので注意が必要です。

ただし、ここで課題になるのは「社内の誰がやるか」です。広告のデータ分析であればそれほど難しい手法は使わないため、ある程度の分析方法を一人ないし二人に覚えてもらい、広告配信都度データを集計してもらい分析してもらう必要があります。

まず、集計や分析のやり方を覚えてもらい、それを日常業務の合間に進めてもらうやり方が一般的になります。

Case3の最後に宣伝をします

ここまでざっくりとCase1~Case3まで当社の事例で説明をしました。最後に宣伝をさせて下さい。

当社ではこれまで提供していたデータ分析のサービスに加えて、この集客多角化を新たなサービスとして提供する事にしました。

・複数の集客チャネルのアタリを探す

・事業のステップごとに集客チャネルを変える

・自社運用での集客多角化を進める

このようなアプローチを検討しているお客様のサポートサービスを展開しています。これまでデータの集計と分析サービスに集客アプローチの検証も加えた「ウルテク」という名称のサービスを展開しています。

自社だけの人員で進めるのはちょっと時間がかかりすぎるかもしれないとお考えの際は是非当社へのアウトソーシングをご検討下さい。

忙しい状況はずっと続く

当社は自社で不動産リノベーション事業を立ち上げて、試行錯誤しながら集客プロセスを確立しました。しかし、やはり全てがスムーズに進んだわけではありません。

日常業務を展開しながら改善も進めるというのは至難の技です。そして絶えず時間が無い状況が続きます。事業が成長すると働いても働いても仕事が減らない状況が続きます。

時間が無い中で闇雲に進めているとある日とんでもない無駄が発生していることに気づいたり、突然集客がパッタリと途絶えたりする事があります。

時間が無いと動き回っている間に本来手を付けないといけない問題が放置されていて、無駄な広告費を使っていたり、反響の低い広告媒体をこすり続けていたりするのです。

事業を拡大していると忙しい状況はずっと続きます。物理的な時間が取れない場合は、手を付けられない業務を第三者に依存して時間を拡張させるというのも一つの経営判断として必要になるのではないかと考えます。

Case3のまとめ

Case3の事業成長に伴う自社運用での集客多角化に関して下記にまとめておきます。

・広告制作のハードルを把握して何ができないかを把握する

・出来ない部分はツールを活用してできるようにする

・広告の目的は広告の制作ではなく集客にある事を忘れないようにする

・集客の多角化が進むまでは第三者のノイズが少ない方がいい

・集客データのモニタリングと分析の継続が必要

・当社で一連の業務をサポートするサービスを提供しています

以上、3回に渡り当社の事例を説明致しました。今後、個別の事例にフォーカスして例えばハガキのDMやネット広告等テーマを掘り下げてご説明の機会を作ります。

また、本業であるデータ分析の視点からも広告費データの簡単な見方や分析方法などもご説明していきます。